2020年に編集・ライター養成講座を修了された増田洋子さんは、現在フリーランスのインタビューライターとしてお仕事をされています。「会社員が向いていないと感じ、フリーのライターになろうと思った」と語る増田さんに、なぜ宣伝会議の講座を選んだのか、現在役に立っている学びやこれから受講する方に向けての講義の活かし方などを聞きました。
書くことは人並みにできると思い、ライター講座を探し始めた
■受講時のお仕事と、現在のお仕事を教えてください。
受講時は、貿易関係の会社で輸出入に関する書類などを作成する事務の仕事をしていました。現在は、インタビューを中心としたフリーランスのライターです。
■講座に通おうと思ったきっかけをお聞かせください。
長い間うっすらと、「理不尽なことに耐えられないし、社内政治も苦手で会社員生活が向いていないなぁ」と感じており、なにかフリーランスで稼ぐ手立てはないかなと考えていたんです。そのなかで、自分が得意じゃないこと、好きではないことをどんどんよけて考えていったところ、「書くこと」は人並みにできるな、得意かもしれないなと感じるようになりました。
その後、ライターになりたいと具体的に考え始めたころに、この先書くことで稼いでいくには、一度プロに習った方がいいと考えてライター関連の講座を色々と探し始めました。これがきっかけです。
「書くこと以外も学べる」が受講の決め手
■様々な講座があるなかで、宣伝会議の編集・ライター養成講座に決めた理由は何だったのでしょうか?
理由は、”書くこと以外も習うことができるから”です。
宣伝会議の講座は、文章を書くことはもちろん教えてくれます。さらにそれ以外の必要なこと、例えば、出版業界、ウェブメディア業界などの周辺情報や、企画の立て方、取材の仕方など、書くことに関連した幅広い知識を教えてくれます。異業種で全くのゼロからスタートするのだから、書くことだけではなく、総合的に学べる方がいいのではないかと思ったんです。
私が調べられた範囲の他の講座って、書くことしか教えてくれない講座がほとんどでした。でも、書くことは、まだ自分が努力すれば向上すると思うんです。全く畑違いの職種からライターになろうとしている私にとっては、業界のことも学べて、書くことも学べるというのは大きいなと思い、宣伝会議に決めました。
■実際受講されてみていかがでしたか?
事前に思っていた通り、書くことにプラスして、本当にたくさんの情報と知識を得ることができました。
多様な講師だからこそ得られた学び
■得たものの中で一番役に立ったものは何でしたか?
一番は、「業界のあるきかた」です。全くの異業種から、編集・ライター業界に飛び込んだ時に役に立つ地図を得られたと感じました。ライターになりたいと思った時に、どこにどうアプローチすればいいかや、どういった知識や経験が必要かということを知ることができました。
■宣伝会議の講座は、複数の講師が登壇します。その点はいかがでしたか?
様々な講師の視点から話される講義をヒントに、業界全体の地図を描けたと思います。それぞれ異なる立場で編集に関わっている方から講義をしてもらえたので、現在の仕事をするにあたって、すごく役に立っています。
■どのようなことで役に立っているのでしょうか。
仕事相手の要望が想像しやすくなったなと思います。
未経験の頃のイメージですと、ライターって書くことだけが仕事だと考えていました。でも、実際はそれ以外にも多くあるんです。記事ひとつ制作するにも、カメラマンさんとか、編集さんもそうですし、いろいろな職種の人たちと関わりながら進めていく必要があります。その時に、宣伝会議で様々な職種の講師の話を吸収していたことで、相手のことが想像できるようになっていたので、仕事が一緒にしやすくなっているなと感じたんです。
仕事をしていて「話が通じやすい」というのが私のライターとしての特色の1つになって、次の依頼にも繋がっているような気がしています。直接ライティングに関係なかったとしても、無駄な授業は無かったなと思いますね。
ほかにもライターとして生活をしていると、「これ宣伝会議で習ったやつだ!」となることが多く、ライターになった現在のほうが、あの講座は本当に実践的で業界の方の生の話が聞ける講義ばかりだったんだなと感じています。
アクションを起こしライターへ
■ありがとうございます。未経験からライターになった方法もお聞かせください。
私の場合はシンプルに”ポートフォリオを様々なところに送る”です。
受講前は、どうやったらライターになれるのか、見当もついていない感じだったのですが、受講したことで”業界のあるきかた”が分かったので「編集プロダクションとか出版社のライター募集のところにポートフォリオを送ればいいんだな」となり、修了してからどんどん送っていました。
そこから、最初にお試しでぽつぽつお仕事をいただいて、それをきっかけに数珠つなぎにお仕事をいただけるようになり、今につながっています。受講中に会社もやめてしまっていたので、絶対に仕事をもらうぞという気持ちで送っていました。
■受講中に会社は退職されたのですね!差し支えなければ、その理由もお聞かせいただけますか?
すごく単純なんですが、受講して「あ、これで私ライターになれるな」と思ったからですね。実際に通ってみると、本当に実践的で具体的な授業が多かったので、「プロがこれだけ教えてくれるのだから、ちゃんと真面目に通って勉強していればなれるだろう」と徐々に思ったんです。あとは、「本当に会社員生活がもう嫌」という気持ちも重なって退職しました。
でも、一番大切なのは目的達成のためのアクションだと思います。
■増田さんの場合はポートフォリオを送ることが最初のアクションだったのですね。
そうです。私はまず何をすればいいのかが学べたので、そういったアクションをとることができました。
ライターで活躍するための講座の生かし方
■講座の活かし方など、これからの受講生の方に向けてアドバイスなどありますでしょうか。
これはもう、元も子もないかもしれませんが「絶対に講座を活かすぞ」という気持ちの問題ということでしょうか。
毎週土曜日の四時間を講座に費やし、課題もやってと過ごすと、すごく勉強した気になるんですよ。でも、大切なのはその先で実際にアクションを起こすことだと思います。学びを実践することでようやく身につくというか、行動しないと、どんどん忘れていってしまう気もしますし、もったいないです。
なので、これから受講する方には、学んだうえでご自身の目的のためにアクションを起こすことをお勧めします。
■ありがとうございます。最後に今後の展望をお聞かせください。
すごく大きな目標から言うと、ずっとこの仕事は続けていきたいです。
「会社員を続けたくない」という消極的な理由からライターになった私ですが、現在はライターってすごくいい仕事だなと思っています。というのも、世の中ってまだ見つかっていない面白い方、素晴らしい技術などいろいろなものがあるんですよね。それを見つけてきて、咀嚼して言葉で消費者に届けることができる、世の中に広まる一助になれる可能性がある、というのはとても日々やりがいがあります。なので、この先もずっと続けていきたいなと思っており、これが大きな目標になっています。
ちいさな現実的な目標で言うと、ブックライターに挑戦したいと考えています。理由は、ライターを続けたい理由とかぶるのですが、インタビューを主に行うライターとして仕事をしていると、本当に面白い・素晴らしい方にたくさん出会うんですよね。その方たちの話を、もっと潮流に乗せて広めたいので、できればブックライターになって本を出したいなと考えています。
■本日はお話ありがとうございました。ますますのご活躍を祈っております!